あいさつ

あいさつ

~ 「…その取引では税務調査で○○と判断されます!…」 ~

代表社員税理士 松本明久 税理士はよく「企業のホームドクター」と表現していただくことがあります。 本物のホームドクターたる医師の先生、その中でも名医と称賛される先生は、ちょっとした患者の兆候や異常を見逃さず、“この症状はもしかすると▲▲かも?…すぐ精密検査を実施しましょう!…”と迅速な判断をしたり、“○○をするとこの病気の進行が…”と予防策をご指導いただいたりします。
 また、医師の先生方は、それぞれ自分の専門分野・得意分野をお持ちになりつつも、基本的な人体の仕組み・構造、各臓器や血管・神経のつながりを総合的にご理解なさっているからこそ、正確な診断や治療をしていただくことができると考えております。
 私たち税理士も、税理士法第一条(「税理士の使命」)において、“税理士は、税務に関する専門家として、独立した公正な立場において…”とあるように、税務を専門分野にする専門職ですが、やはり企業経営全般に精通することもその職務を高度に遂行するために必要であると認識しています。
 税務業務の具体的表現物として税務当局へ提出する申告書などがあり、それらに対する各種の「税務調査」を受けることになるのですが、申告書作成に至る過程に、当然のことながら「帳簿記録」の作成があり、さらに、その帳簿記録に至る根源の事象として個々の「取引事実」が存在し、そのまた根源として企業そのものの活動が存在します。
 企業活動とは経営者の方々が次々と判断や決断を下し、それにしたがって個々人が行動していくことと考えます。顧問税理士としてその決断や判断に資するためには、それぞれの企業経営そのものを理解し、あらゆる分野の知識や経験を踏まえ、特に税務分野との関連については、その専門家として適時・的確な税務判断情報を提供しなければならないと考えております。
 個々の経営判断等の結果、実際の企業行動として、「ヒト(人)」が動き、「モノ(物)」が動き、そして「カネ(金)」が動きます。その結果やプロセスでは、書面や証ひょう類といった「カミ(紙)」が作成され、帳簿記録として残されていきます。
 税務調査はそれらの結果を後々検証される究極のテスト場面です。実際の税務調査の現場で調査官が最も重要視することは「事実認定」であり、「ヒト・モノ・カネ」がどのように動き、その過程あるいは結果としてどのような「カミ」が作成されているか、を調査することです。
 決算書の数値あるいは総勘定元帳の数値と申告書を照合する作業は、実は机上での審理事項にほかならず、事業所への臨場調査の主目的は、調査担当者の五感(見る・聞く・嗅ぐ・味わう・触れる)を駆使した「質問検査」を実施して“異常な取引”を抽出し、「ヒト・モノ・カネ・カミ」から事実を解明することにあります。
 したがって、税務調査対策とは、調査官が様々な課税根拠事実をどう理解し認定した上で、その事実に対し税法上のどの規定を適用し判断するか知っておくことが重要です。
 そのために私たち税理士は、当局の調査官に引けを取らない取引事実の解明力に加え、法人・消費・所得・相続・贈与など、全ての税目に精通した税務判断力が求められます。
 税務調査で慌てないためには、それら全ての税務調査を豊富に担当した私の元国税調査官経験を生かし、「…その取引なら税務調査ではこう判断されます…」と、経営者の方が取引の決断をされるタイミングで税務判断情報を提供することが重要と考えております。
 もちろん、納税者側の意図や取引経緯、作成された帳票類・契約書などが税務調査の際に、文脈や表現方法の違いによって異なった「事実認定」となることも少なくありません。そのような場合でも、私の豊富な税務調査経験から、お客様のご主張と税務当局の見解や認定を双方にいわば翻訳し、公正な「課税根拠事実の認定」を求めて調査立会や説明にあたっています。
 私はこれまで国税調査官・税理士という「税務の専門家」としてその業務を通じ、さまざまな出来事や取引に遭遇し、税務面を切り口にしつつ、直接的にあるいはセカンドオピニオン的に、数多く経営上の問題解決に携わってきました。
 これらの豊富な経験を、当法人の若手税理士や事務担当職員に、ことあるごとに伝承し、加えて、新たな問題や法改正にも順応しながら、事務所全体として絶えず問題解決能力を磨いております。
 私どもは、これらのノウハウを皆様にお役立ていただき、税務を専門家とする企業のホームドクターとして、「お身体」を常にベストな状態に保つため、「身近な経営パートナー」・「最初の良き相談相手」として信頼されるようなお付き合いをしたいと思っています。

みやび税理士法人
代表社員税理士 松本明久

ページトップへ